カンクン会議: 4日目 [地球温暖化問題の国際交渉]
きょうも曇りですが,海はきれいですね.
さて,昨日は GEF (地球環境ファシリティー)のサイドイベントに参加しました.IGESのときの仲間である Bob Dixon がリードしています.気候変動枠組条約などのフィナンシャルメカニズムで,いろんなファンドなども動かしています.今回は,mitigation のみならず adaptation にも関する技術移転がテーマでした.
民間との連携も動いてきているようなので,うまくわたしのBOPビジネスとの接点が見つけられるといいのですが...
それから,CDMのコンタクトグループに出ました.
これは,現在のCDMに関して,CDM理事会へ CMPがどのような指図を行うか?という点を交渉する場です(2013年以降の話ではありません).議論すべき議題のリスト自体が議論され,CDMというメカニズムの継続性問題をここで (preamble のような形で)「市場に対するシグナルとして」載せるかどうか,がいろいろ議論されました.その他の場所でもそうですが,「市場へ明確なシグナルを出すこと」の重要性が,これだけ交渉の中で認識されてきたのはうれしいことです.むかしは,途上国はほとんど市場メカニズムに反対でしたから...
もうひとつ,PoAの重要性も大きく認識されており,どのような形の方向性がつくのか,期待されます.日本政府にインプットしておこうかな...
EUによる市場のリンケージのサイドイベントは,あまり出られなかったのですが,よくみる以下の図が説明されていました.
EUは,市場ですべての排出源をカバーし,プロジェクトレベルからETSでカバーする方向性を明確に指向しています.非常にわかりやすいのですが,現実の世界はなかなかそれについてこないのですが... おおいなるチャレンジと言えるでしょうか.
昨日もお知らせした初日の日本のインターベンションや,記者会見の様子をみた環境NGOは,Fossil of the Day のようなものだけでなく,以下のような展示もしていました.惜しむらくは,日本政府代表団の交渉している人は,カンクンメッセにはいないのです...
それでは,また.
松尾 直樹 @日が差してきました
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